[深煎り] クラシコ

原産国: ブラジル

産地: ミナスジェライス州パトロシーニョ近郊の農園

品種: ブルボン

プロファイル:

ブルボンの特徴を感じていただける様に、焙煎度を深くしナッツの風味を強調しています。焙煎は深いですが、角がなく口当たりがまろやかで飲み易い煎り具合にしております。黒糖の様な甘みと液体の濃密さも感じられ、さながらダークチョコレートのような印象を受けます。

オススメ:

ストレートはもちろん、寒い季節にはカフェオレやカフェジャバなどのアレンジコーヒーにしてはいかがでしょうか。カフェジャバはチョコシロップを入れるだけの簡単なアレンジコーヒーです。飲みやすく、寒い朝にはぴったりです。


農園訪問記

ブラジルを代表する産地

「深煎りクラシコ」の産地、パトロシーニョ近郊には大規模中規模の農園が多く存在しています。土地は内陸気候(サバンナ)で非常に乾燥していますが、灌漑設備がある為水さえあれば広大で平坦な土地で農業ができます。特にコーヒーは開花期に雨が降るため、開花に適しています。花から結実する際には、灌漑設備を利用して水をやり実の成長を促してやれます。収穫期が乾期なので乾燥中のコーヒー豆が濡れるとこがなく、品質低下に繋がる「リオ臭(カビ)」が発生しにくいのです。また、コーヒーの大敵の「霜」もおりないと好条件な土地柄です。

ブルボン種

「深煎りクラシコ」は、パトロシーニョでブルボン種を栽培している農家から選りすぐりの物だけを使っています。ブルボンはティピカと並び、昔からある品種です。ブルボンは実がなる節の間隔が広いため1本の木から収穫できる量があまり多くありません。それに加え、風に弱く揺すられた際に葉っぱにできた傷で病気になってしまうこともあるデリケートな品種です。カツーラやカツアイなど栽培しやすい品種もありますが、ブルボンの甘みやナッツフレーバーを要望する声はいまだやみません。

日系3世

そのブルボン種を栽培している中尾家セーハ・ネグラ農園に訪問してきました。約350haの農園にはブルボン種の他にも、ブラジルではメジャー品種のムンドノーボなどを植えています。彼の農園では、地下水だけではなく、雨季に乾燥場に降る雨を巨大な貯水プールに貯め、水が必要となる時期に利用します。また、広大な農園は旧式のピボットではなく畝にチューブを埋め込み、コーヒーの根に水や肥料がいきわたるように整備しています。

セミウォッシュ

収穫した豆の処理も「セミウォッシュ」という方式を取り入れています。豆の熟度が分かる「比重選別」を行い、皮むき(パルピング)したのち、粘着質をブラシで落としで乾燥させます。コーヒー豆をチェリーのまま乾燥させる「ナチュラル」とは異なり、比重選別をすることによって、未成熟豆(ベルジ)の混入を避け品質を向上させています。また、比重選別のみ水を使う為環境負荷が少ない精製が行えるのも特徴です。この様な最新の農業で高品質のコーヒーを比較的手頃な価格で供給できるようにしています。

地域のサポート

ブルボン種を栽培できる農家は、収穫量を犠牲にしても品質の良いコーヒーを出荷できる力のある農園が多いです。どの農園も常に価格競争にさらされ、生産しても収益向上が見込まれにくいコモディティーばかりではなく、品質重視のスペシャルティーを加えることで収益向上を目指しています。また、農家が出資して作った輸出組合でコーヒーを安全に保管し強盗に合わないようにしていることはもちろん、精製も行い均一で高い品質の物を確実に輸出できるようにしています。良いものが作れても、来るか来ないか分からないようなことがなく、常に安定して供給できる体制を地域で作り出しています。

セラード地域で初のCOEチャンピオン農園 フェレイタス ムネス氏

ファゼンダ・サンジョン・グランジ、ファゼンダ・ドナネナン 管理責任者へナント氏

セラード地域の輸出管理組合Expocercell スペシャリティー部門責任者 サンドラ氏


千一珈琲について

通りの奥

山形県鶴岡市の山王通り商店街、ワタトミの裏口にお店はあります。通りから一本入った静かな場所。お店の横には大正時代に建てられた蔵があり、鶴岡の歴史を感じられます。

心の恩師の言葉を胸に

自家焙煎のコーヒー屋さんは、今となっては珍しくありません。店主は「正しい珈琲を多くの人に飲んで頂きたい」との願いから、コーヒー豆専門のお店を静かなここ鶴岡に開きました。

すべては正しい珈琲のために

コーヒー豆の選別、焙煎はもちろん「自分の手」で一つ一つ行います。また、可能な限りコーヒー豆の栽培現場へ赴き「自分の目」で確かめます。