原産国: ブラジル
産地: ミナスジェライス州 セーハ・ダ・マンチケーラ地区
品種: ブルボン、カツゥアイ
プロファイル:
非常にバランスが良いコーヒーの印象です。酸味はマンダリンオレンジから次第にレモンに変化し、クリアな酸味を味わえます。ブラジル特有のローストアーモンドの様な香ばしい風味も垣間見れます。
オススメ:
コーヒーの酸味初心者の方、穏やかなコーヒーをお求めの方におすすめ。強すぎない綺麗な酸味を体感できます。レアチーズケーキなどと共に。
農園訪問記
ミナスの端
サンパウロから車で約4時間、ミナスジェライス州の南端に産地はあります。同じくらいの緯度には、かつて大きな産地だったサンパウロ州やパラナ州が存在しています。昔、ブラジルコーヒー生産史上もっとも大きな被害をもたらした「霜害」が発生しやすい地域ですが、冷涼な為、クリアーな酸味が特徴のコーヒーを産出できる地域でもあります。
恵まれた環境
そんな特徴的な地域にAPAS(associação dos Produtores do alto da serra)はあります。APASは85農園からなる小さな生産組合です。最高点1500mの栽培地も保有するこの土地は、傾斜も切り立っておらず、品質・生産力共に期待のできる場所です。
ブランド産地の影
近くには有名な産地「カルモデ・ミナス」があります。カルモデ・ミナスはミナス州やブラジル全土を対象とするコンテストの常連産地。APASはそんな有名産地の影に隠れています。農園主達はコモディティの生産からスペシャリティの生産へシフトしたいと思って頑張っていますが、良くも悪くもカルモデ・ミナスの影響があり、自分たちの実力を世に知らしめることができませんでした。
決死の取り組み
以前はカルモデ・ミナスからカッパーを呼び寄せ、品質のチェックをしてもらっていましたが、今は日本のコーヒー商社も加わりさらなる品質向上の取り組みや、完全自然栽培や有機栽培など付加価値を追求した新たな取り組みをしています。ブラジル特有のナッツ感はもちろん、チョコレートやマンダリンオレンジの様な爽やかで軽い飲みごごちの素晴らしいコーヒーを生み出しています。
真面目なアデミール
ペルシードを生産しているアデミールは非常に真面目な男です。農園を一目みるとわかる丁寧に管理された畝。コーヒー栽培において畝は重要な役割を果たしています。コーヒーの木の根はキュウリの様に横に広がる為、畝の管理が粗雑だと木の成長に影響が出ます。また、ブラジルでは当たり前の「密集栽培」をするためには畝の管理、水やり管理が必須です。生産力のある栽培ができなければ収穫量が落ち、値段に跳ね返ってしまいます。
パルプドナチュラル
ブラジルでは水の利用が厳しく制限されています。トウモロコシや大豆など他にも水を必要とする作物が多く、無制限に水を使うと環境負荷が上がってしまします。昔ながらのナチュラルだと確実な品質向上のハードルが上がってしまいます。果肉の影響を残し、クリアーな味わいも期待できるパルプドナチュラルは彼にとってはベストな方法だと言えます。
穏やかで柔らかい
尖った部分がなく、丸く柔らかい風味はこの土地の特徴だと思います。我々日本人にあった穏やかで爽やかなコーヒーに仕上がっています。
千一珈琲について
通りの奥
山形県鶴岡市の山王通り商店街、ワタトミの裏口にお店はあります。通りから一本入った静かな場所。お店の横には大正時代に建てられた蔵があり、鶴岡の歴史を感じられます。
心の恩師の言葉を胸に
自家焙煎のコーヒー屋さんは、今となっては珍しくありません。店主は「正しい珈琲を多くの人に飲んで頂きたい」との願いから、コーヒー豆専門のお店を静かなここ鶴岡に開きました。
すべては正しい珈琲のために
コーヒー豆の選別、焙煎はもちろん「自分の手」で一つ一つ行います。また、可能な限りコーヒー豆の栽培現場へ赴き「自分の目」で確かめます。